熊本大学医学部5年 Yさん

1.自己目標・学び
 実習に際して、自己目標として①水俣病について知る②芦北町の抱える課題と対策を考えるの2つを掲げた。

➀ 事前学習に加えて、初日に訪問させていただいた水俣病資料館や水俣病情報センター、語り部の方のご講話が、水俣病に対する理解と考察を深めてくれた。当時の社会背景を考えると、水俣病を一企業が引き起こした公害の一言で片付けるのはあまりにお粗末だと感じた。水俣病の方々の高齢化が進んでいて、私の生きているうちに、"水俣病の人が居ない時代"が訪れるかもしれない。しかし、それは水俣病が歴史から消えたことを意味しない。このような悪夢を繰り返さないために、水俣病についての正しい知識を後の世代に伝えていく責務を医師は担っていると私は思う。

② 2日目のフィールドワークで、芦北町内の町役場やデイサービスセンター、診療所などを訪問させていただいた。自身で見て、歩いて、話してみることで、芦北町が直面している介護現場や少子高齢化の現実が浮き彫りになった。初めて訪れる土地ではあったが、私なりの問題意識を持ちながら芦北という地域を見つめることが出来たと自負している。対策についてあれこれ考えてみたが、結局のところ、単なる標語で終わらせずに実際に行動することが求められていると思う。

2.地域に求められる医師像
 これまでの実習でいくつかの地域を訪問したが、各々の地域によって立地や疾患割合が違い、それに伴い抱える問題も当然違う。地域の特性に精通していて、地域住民のニーズに応えられる医師が求められると考えている。

3.感想
 5年生の私にとって、今回は最後の実習であった。学年が上がるごとに、私の地域医療に対するモチベーションも上がってきている。以下は私の愚察であるが、学生時代は、都会の大病院で働いたり、海外留学をしたりといった華やかなキャリアに憧れる人が多いのではないだろうか。地域医療は一見地味に見える。しかし実際に足を運んでみると、地域に愛され、必要とされる、非常にやりがいのある仕事であることがわかる。神の手と称されるスーパードクターに憧れて外科医を目指す人は多い。ノーベル賞受賞者に憧れて研究医を目指す人も多い。私が地域でいきいきと働く姿を見て、地域医療を志す人が増えるようにこれからも精進しようと思う。今回の実習を実現してくださった皆様に心より感謝申し上げる。

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